温暖化・気候危機

アルプス氷河を守るための人工降雪機作戦!

ユネスコ世界遺産に登録されている氷河は46で、うち8氷河が温暖化の影響で今世紀中に消滅すると危惧されています。アフリカ大陸の氷河に至っては2040年代に全てが消滅すると世界気象機関が公表しています。

ヨーロッパのアルプスでも降雪量の減少が顕著です。観光資源としての「雪」の減少は致命的で、アルプス周辺のスキー場は人工降雪機の設備が不可欠になっています。1850年以降、アルプスの氷河氷は3分の2が失われ、近年はそのスピードが加速しています。

スイスのモルテラッチ氷河では、溶けた氷河の水を人工降雪機で雪にして氷河を守るという研究がされています。研究では250万トンの雪が必要になり、これを一般的な降雪機で作ると、莫大なエネルギーが必要になるため、地球温暖化の観点から考えると不可能で、電気を使わずに降雪させるシステムを研究しました。試作品でも4億6000万円かかり、本格的に稼働させるには195億円の資金が必要で、自然保護区にトンネルを掘る許可など、モルテラッチ氷河に雪を降らせるまで10年はかかると言われており、その間にも氷河はさらに数百メートル後退してしまうことを考えると、現実的とは言えず、モルテラッチ氷河の今世紀中の消失は免れないとの結論に至りました。

専門家が氷河を守るために人工降雪機を使おうと考えるまで、地球温暖化は進行してるのです。このニュースを見た時に「冗談でしょう?」と考えてしまいました。2月の北京五輪開催中に、今後、冬季五輪を開催できる都市は、温暖化の影響で大幅に少なくなると報道されました。英語表記で「SAPPORO」が出ていたのが衝撃でした。かなり先の話だと思うのですが、人類が温暖化を侮り、経済を優先し続けたら近い将来の話になるかもしれません。

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