地球誕生と人類史

 

国立遺伝学研究所が2018年に作成した「全地球史アトラス」

初めに、こちらのページも読んでもらいたいのですが、つまらないと思う方もいると思います。その場合は、後半部分の「90年代に登場したインターネットは~~~」からだけでも目を通してもらえたら嬉しいです。

 

太陽系そして地球の誕生は奇跡で、地球に海洋と大気ができたのも奇跡、35億年前に原始生命体が誕生し人類にまで進化したのも奇跡、父・母から自分か誕生したのも奇跡、私たちは過去の数えきれない奇跡によって存在しています。これから先の未来もさまざまな奇跡が続くことでしょう。

私達の体そのものが100%地球と太陽の恵みでできています。でも地球に感謝する気持を持つ人は少ないのでは、国を作り国境を定め資源を独占し争いが生まれる。宇宙ステーションから地球を見た人が、国境は存在しないとよく言いますが、欲しいものは搾取して地球環境を壊している人類(ホモサピエンス)は、地球にとって厄介な泥棒のような存在かもしれません。

地球温暖化問題だけでなく、内戦・紛争のない地球にするためにも、原点をもう一度確かめて欲しいため、中学生に戻った気分で、地球史と人類史について簡単に紹介させて頂きます。時間がある方は、このページのTOPで紹介している、2018年に国立遺伝学研究所が作成した「全地球史アトラス」を見てください。地球の誕生から現在~地球の終焉まで解りやすい内容になっています。

人類史は短い

地球上に存在する現生人類が、ホモ・サピエンスの末裔である事は周知の事実で、ホモ・サピエンスは(Homo sapiens ラテン語)「賢い人間」を意味します。現生人類は生物学上「ヒト属ヒト科」に属し、現在は?地球の生態系の頂点に君臨していますが、地球史に比べてホモ・サピエンスの歴史は短い、地球史を1年で考え地球の誕生が1月1日とすると、ホモ・サピエンスの誕生は12月31日の23時37分頃になり、ホモ・サピエンスは地球史に23分の歴史しか残していないのです。18世紀の産業革命に至っては12月31日の23時59分57~8秒での出来事になります。我々人類の生涯は長くても0.8秒ほどに過ぎません。

地球の誕生から現在までを1年で考えた場合の時系列

1月01日 複数の微惑星が合体や衝突を繰り返しながら原始地球が誕生

1月12日 原始地球が地球と月に分かれる

2月09日 地殻が固まり、陸と海ができる

2月17日 海中で、生命の素材となるタンパク質や核酸ができる

2月25日 細胞や細菌などの原始生命体が誕生

3月

4月

5月31日 光合成ができるバクテリアが生まれ、酸素の放出を始める

6月

7月

8月3日 今の世界の基盤となる1つの超大陸が誕生する

9月

10月29日 超大陸が分裂し始める

11月14日 温暖な気候が続き、オゾン層が形成される

11月20日 魚類が誕生する

11月28日 植物や昆虫、両生類が陸に上がる

12月13日 恐竜、爬虫類が誕生する

12月19日 鳥類が誕生する

12月26日 20時17分 巨大隕石が激突して恐竜が絶滅 哺乳類が繁栄し始める

12月31日 10時40分 人類のルーツとなる猿人が誕生(700万年前)

12月31日 15時39分 猿人が直立二足歩行を開始する(440万年前)

12月31日 19時15分 原人が石器を使い始める(250万年前)

12月31日 20時35分 原人が火を使い始める(180万年前)

12月31日 23時37分 現人類(ホモ・サピエンス)が誕生

12月31日 23時58分52秒 進化した現人類が農耕牧畜を始める(1万年前)

12月31日 23時59分46秒 キリスト降誕

12月31日 23時59分57~58秒 産業革命

12月31日 23時59分59秒 20世紀が始まり、終わる

翌年の1月01日 午前0時0分 現在

地球史が語るサピエンスの進化

最初に紹介した動画「全地球史アトラス」を見ていない方のために、簡単に地球史と人類史を説明させていただきます。

我々の地球を司る太陽系は、天の川銀河と矮小銀河(天の川銀河の1/100以下の小銀河)が衝突し、星々が爆発的に生まれたスターバーストによって46億年前に誕生し、その後、微惑星同士の衝突が繰り返され、惑星は巨大化し45億年前に原始地球が誕生しました。ドライだった原始地球はたくさんの微惑星と氷惑星との衝突を繰り返し、この惑星に含まれている水によって、43億年前に大気と海洋が生まれました。

原始海洋は超酸性高塩分で大量の重金属を含んでいたため猛毒の海でした。海洋に原始生命体が生まれたのは35億年前で、長 い年月をかけて海洋の生命体は徐々に進化、一部が陸上へ上がり爬虫類として進化し、その過程で哺乳類も誕生しました。暗黒星雲の到来と共に、ユカタン半島に直径約10kmの隕石が落下した後、爬虫類で生態系の頂点に君臨したジュラ紀の恐竜が絶滅しました。これは気候変動による気温の低下が原因で、草食恐竜(トリケラトプス等)が主食とする植物が激減し、草食恐竜の個体数が激減、草食恐竜の個体数が減ることで肉食恐竜(ティラノサウルス等)の個体数も減り絶滅に至ったのです。

恐竜の陰の存在であった我々哺乳類の祖先は、小型で多くの食料を必要としなかったため、気候変動に適応しながら進化を続け、生態系の表舞台に進出することになりました。それまで地球は極寒期と極暑期を何度も繰り返し、その度に一部の種は絶滅を繰り返し、その環境に適応できた種のみが生き長らえました。その後の地球は比較的安定期に入り、哺乳類は様々に進化を遂げ、ある種は小型のまま、ある種は大型になり、ある種は空を飛び、そして約2000万年前に人類の祖先である類人猿が出現、800万年前にゴリラが新しい種として分かれ、700万年前にはボノボ・チンパンジーが分かれ、我々の祖先は猿人に進化しました。猿人も様々な種が生まれ進化しましたが、我々の祖先以外は全て絶滅しました。猿人で有名な「アウストラピテクス」は約300万年生き長らえましたが絶滅し、250万年前からは猿人が進化した原人の時代に入り、人類ホモ属の祖先が誕生したのです。人類の祖先は石器を

最初の原人は、アフリカで進化したホモ・ハビリス(250~160万年前)とされており、他にも同時期にホモ・ルドルフェンシス(180万年~150万年前)・ホモ・エルガステル(170~20万年前)がアフリカで確認されています。その後ホモ・エレクトス(170~20万年前)を中心に、ホモ・エレクトス・ペキネンシス(北京原人170~20万年前)・ホモ・エレクトス・エレクトス(ジャワ原人100~80万年前)・ホモ・ハイデルベルゲンシス(60~25万年前)が確認されており、20万年前に、ホモ属サピエンス種ネアンデルタレンシス亜種(ネアンデルタール人20~4万年前)と我々の祖先であるホモ属サピエンス種サピエンス亜種(人類20万年前~現)が誕生しました。これらのホモ属は良い土地を求め移動を繰り返すことにより、他のホモ属と交雑したことも考えられ、気候など様々な環境によって種独自に進化していきました。

約7万年前から人類「サピエンス」の大移動が始まる

ホモ・サピエンスの起源は、20万年前の東アフリカとされる単一起源説が定説とされています。サピエンスは20万年~7年前まで約13万年間は東アフリカの地で定着していました。約7万年前から北上し北アフリカからアラビア半島に広がり、短期間でユーラシア大陸全体に広がりました。現在の欧州には4万5000年程前に達し、欧州には既にネアンデルタール人が定着しており、サホモ・ピエンスがネアンデルタール人を絶滅させたと考えられています。しかし非アフリカ系の現代人のDNA(2~4%)がネアンデルタール人と一致するデータもあるため、ネアンデルタール人との間でも一部交雑があったと確認されています。また興味深いのは、アジアからアメリカ大陸に広がるスピードが極端に鈍る点です。当時ユーラシア大陸とアメリカ大陸は陸続きでしたが、緯度が高いという厳しい気候条件が行く手を阻んだのかもしれません。それに対してアラスカから南米への広がりは早く、温暖な気候と移動手段の確立があったのかもしれません。こうしてサピエンスは、他の全てのホモ属を凌駕し、ホモ属唯一の種として地球を征服しました。

思考を司るホモ・サピエンスは文明を築き、現時点で世界最古とされるシュメール文明に始まり四大文明が生まれました。確認されていないだけで、世界にはシュメール文明以前にも小規模な文明が多数存在したはずです。文明は国家を作り、強い国家は弱い国家を吸収しながら巨大化していきました。各地で自然発生的に多数の神や信仰が生まれ、人類は国をまとめるため多数の神や信仰が邪魔な存在になり、ユダヤ教を起源にキリスト教・イスラム教などの一神教が生まれ、アジアではバラモン教を起源にヒンドゥー教や仏教が生まれました。宗教は時に政治にも利用され争いを招き、現在も宗教感がベースになる紛争が後を絶えません。

人類は1800年代の産業革命以降、産業技術・科学技術の飛躍的な発展を遂げ、2回の大きな世界大戦を経験し、その後は資本主義国(西側)と社会主義国(東側)のグループに二分化された冷戦時代に入り、1962年には全面核戦争寸前までの危機的状況に陥りました。核兵器を持つ国が増え、今でも核保有を目指す国もあり、1945年に広島・長崎に投下された原爆の100倍以上の威力を持つ核兵器が、今でも作られ9ヶ国に約1万3000発も保有されています。

90年代に登場したインターネットは、2000年代のブロードバンドの普及と共に飛躍的に進歩し、科学技術も驚異的なスピードで進歩しました。ホモ・サピエンスはどこまで進歩を続けるのでしょうか? 人類の祖先は石器を使い始めて火を使うまで約70万年の時間を要しました。更に電気を発見し使うまで約180万年かかりました。人類の脳の容積は約180・60・20万年前の3回に渡って不連続に巨大化し、そのタイミングで大規模な噴火が起こっていることから、これがHIRマグマ(放射性元素を含んだマグマ)による茎進化の結果だと言われています。この脳の巨大化がユヴァル・ノア・ハラリ氏が提唱する「①認知革命」「②農業革命」「③科学革命」に繋がる要因なのでしょう。現在進行している科学革命は、いずれAIに引き継がれ、生命体としての人類が滅亡した後も、自己複製可能なAIロボットが人間の限界を超えて進歩し、それらの人工生命体が時空を超えた移動手段で銀河へと旅立つことでしょう。人類の意識を継いだ人口生命体は、天の川銀河から新たな銀河へ旅を続け、侵略・戦争を繰り返して宇宙を制覇するかもしれません。

有史以来、侵略・戦争を繰り返している人類に対し皮肉を込めた落ちにしましたが、ホモ・サピエンスの歴史は僅か20万年です。イソップ童話の「アリとキリギリス」、キリギリスのように一時の便利さ・楽しさを優先させて地球温暖化を軽視したら、逆に大きな代償を払うことになり、アリのように必死に働きCO2の削減を実行すれば豊かな冬(未来)が待っているのです。

人類は脱炭素を実現し、科学技術の進歩も一時止めるくらいの勇気を持って、温暖化防止に取り組む必要があるのです。これから、まもなく生まれてくる子供もたくさんいるのです。その子供たちの90%以上は2100年を迎えることになります。その子供たちに、今より美しい地球を残してあげませんか? 一人一人の行動次第で国も世界も動かせるはずです。よろしくお願いします。

イソップ童話「アリとキリギリス」

我々人類(ホモ・サピエンス)がなぜ繁栄したのか? 興味がある方には、イスラエルの歴史学者:ユヴァル・ノア・ハラリ氏の世界的ベストセラー「サピエンス全史」をお勧めします。

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