温暖化・気候危機

COP27が閉幕!何が進展したのか?

COP27が閉幕しましたが、COP27を一言で表すと、化石燃料削減を巡る進展はなくCOP26のグラスゴー気候合意を踏襲する内容で、残念ながら逆に天然ガスの使用増大を後押しするCOPとなってしまいました。

今回のCOPで最大のテーマーとなった気候変動による「損失と被害」、これまでも議論されていましたが初めて正式議題として採用され、先進国にその補償を求めました。国連の途上国77カ国グループ(G77)と中国は、気候変動で打撃を受けた国々に資金支援を行う「損失と被害」基金の設立を提案しましたが、会期中には合意に至らず20日まで延長となりました。最終的には基金の創設で合意となりましたが、具体的な基金の内容に関しては2023年のCOP28(UAE)に持ち越しとなりました。

どのような経緯で合意に至ったのか?先進国としては国の体面を保つために仕方なく?それが本音でしょう。先進国はこれまでも途上国に支援をしてきました。日本はGDP3位ながら30年間も国債を発行を続けて負債は1,000兆円オーバーの自転車操業国家で、新型コロナ・ウクライナ戦争の影響で余力のある先進国はありません。結局は基金を創設しても「焼け石に水」程度の規模の基金になるのでは?と考えてしまいます。今年のパキスタン洪水だけでも被害額は6兆円を上回るのですから、今後2050年までに、地球全体では何百・何千兆円の被害が出るか分かりません。考えるだけで恐ろしくなります。

COP27閉幕の翌日からFIFAワールドカップ2022が開幕し、30億人が視聴しワールドカップ一色となりました。私も日本の活躍で楽しませてもらった1人ですが、この間にも温暖化の影響は人類を襲っています。日本では盛り上がりに欠けたCOP27、温暖化が注目されるまで、また1年待たなければならないのでしょうか?この様な状況では2050年のカーボンニュートラルは夢のまた夢です。

温暖化対策が進まない理由は?その対策費の原資が圧倒的に不足しているからで、先進国は体面を捨て「無い袖は振れない」ことを表明すべきです。特に日本はGDP比で250%以上の国債(借金)を発行している異常な国なのですから、率先して恥を忍び表明すべきです。そして現行の国際通貨の上位通貨(地球統一通貨)を新たに作り、期間限定でお金を刷りまくり、それを原資にして温暖化対策や「損失と被害」に使用する大胆な行動をとらなければ、パリ協定の履行は不可能だと考えています。COP21(フランス)で採択された「パリ協定」から7年も経って今の状況です。2050年まで27年しか残されていません。地球全体で「無い袖は振れない」事実を認識し、最も重要な原資の確保に乗り出すべきです。

 

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