貨幣は4500年前の古代メソポタミアで定量の銀によって始まり、日本では和銅元年(708年)に造られた「和同開珎」が最古の貨幣とされています。それ以前にもあったかもしれませんが貨幣の登場により物流は飛躍的に成長しました。
現在は各国が管理する法定通貨(¥・$・€)の他に仮想通貨が乱立し一部は投資の対象となりマネーゲーム化し、そのシステムを維持するために莫大な電力が必要とされ環境負荷を高めています。2019年にフェイスブックが暗号通貨リブラを立ち上げようとしましたが、CEOのマーク・ザッカーバーグがアメリカ下院で問題を指摘され実現できませんでした。私にはお金を簡単に集める手段にしか思えないのですが。最近では中南米のエルサルバドルがビットコインを法定通貨にして国民が混乱しています。乱立している仮想通貨はここ数年、需要の拡大とともに価値が上がっていますが、乱高下を繰り返し安定した通貨とはいえません。ビットコインだけでバングラディッシュ・イスラエルの年間電力消費を上回り、消費電力4位の日本の6%に相当する電力を消費しています。今後、仮想通貨の更なる乱立が進めば環境負荷は更に進んでしまいます。
世界はCOVID19や度重なる自然災害で財政出動を余儀なくされています。SARS(2003年)・新型インフルエンザ(2009年)・MARS(2012年)・COVID19(2019年)を考えると今後も新たな感染症と人類は戦わなければなりません。またカーボンニュートラルを目指す2050年、実現できたとしても、その間に気候危機は更に進み多くの自然災害が人類を苦しめることになります。2021年度の日本の国債発行額は221兆円で過半数がCOVID19対策費です。自由に国債が発行できる国は良いですが、小国や発展途上国は他国の支援を受けなければ成り立ちません。しかし支援している国も多くが借金(国債発行)をしているのですから、世界全体が自転車操業をしている状態です。
MMT(現代貨幣理論)という考えがあります。自国の通貨を持つ国はいくら国債を発行してもデフォルト(債務不履行)にはならない?ある一定条件はありますが、実際に日本の国債発行額はGDPの2倍を超える額になっています。2011年に出版されたベストセラー本「サピエンス全史」でユヴァル・ノア・ハラリ”氏は、人類は認知革命により「現実には存在しない虚構(嘘)を信じ、語ることのできる能力」を得たことによって大きく繁栄したと言っています。その代表的な虚構(嘘)がお金で、金貨・銀貨は物質的に価値がありますが、紙幣は物質的には何の価値もない紙です。しかしその紙を得るために人々は労働しています。仮想通貨などは物質としても存在しませんが、その価値を信じ投資する人もいるのです。
でああれば地球統一通貨を早急に作るべきです。地球統一通貨を作れば地球上のあらゆる課題が解決でき、乱立する仮想通貨も自然淘汰され環境負荷も軽減できます。気候危機の対策費も捻出でき、世界の軍事費も半減できるでしょう、世界の核問題も北朝鮮・アフガニスタン・中東など様々な問題も解決でき、内戦・紛争のない地球を作れるでしょう。
その前に、GDPは世界3位、国民1人あたりのGDPは世界23位のG7日本の状況は? 1970年代から国債発行累計額は2021年3月末で1216兆円に達し、21年度の国債発行総額は約236兆円となる計画です。MMTという自国通貨で国債を発行してもインフレにならなければ問題ないという考えもありますが、国民一人当たりに換算すると約1000万円の借金があり、毎年100兆円規模で借金が増えていったら2030年には2000兆円を超える可能性もあります。
政府の金融資産が600兆円あっても、対外純資産が350兆円あっても、国民が持つ金融資産が2000兆円あっても??? MMTの理論が正しいのであれば、どんどん国債を発行すれば良いのですが、600兆+350兆+2000兆=2950兆円を超える国債は発行できないはずです。自国通貨で国債を発行できる国は少なく、産業力の乏しい発展途上国は大国から借金や支援を受けるしかないのです。借金で作った港湾施設が債務不履行により大国(中国)に使用権利を奪われるという事案もおきています。大国の横暴を防ぐためにも地球統一通貨を作り、大量のお金を刷って世界に循環させる必要があるのです。
G7・G20の大国が協調して通貨を作る必要がありますが、まずは1京円or100兆ドル分に相当する新通貨を発行して温暖化対策に使用します。各国の人口1人当たり100万円相当を上限にして分配します。日本の場合は約125兆円となります。これでは足りないと思うのでカーボンニュートラルが実現するまで第二弾・第三弾と新通貨を刷りまくります。その間にも感染症や自然災害は頻発するはずなので、それらの費用も全て新通貨で各国に支給されるシステムを構築します。導入当初は国・企業等の国際取引に使われる限定的な法定通貨かもしれませんが、最終的には各国の国内で使われる法定通貨を目指します。お金が急激に増えるためインフレが懸念されますが、それはコントロールが十分に可能だと思います。ジンバブエ共和国はハイパーインフレとなり100兆ジンバブエド$という紙幣が流通するまでになりました。これは政府の経済対策の失敗により信用を失ったからです。
しかし地球統一通貨は現存する世界通貨の頂点に位置図けられ、地球そのものが担保になった通貨と言えるので、その価値・信用が失われることはありません。カーボンニュートラルが実現できるまでは無限に刷り、新たな成長産業(気候危機・感染症など)を地球規模で早急に進めれば、莫大な雇用が生まれお金が人類全体に分配され循環します。分配されたお金は最終的に一部の富裕層に集まりますが、これは仕方ないことなので集まったお金の循環方法を考えましょう。例えば、先日3日間4人の宇宙旅行が220億円でしたが、それを2200億円にして90%を地球統一通貨の発行元が税金として徴収するとか、考えれば方法はたくさんあるので問題ありません。
日本では明治4年まで全国約8割の244藩、14の代官所、9の旗本領が紙幣(藩札)を発行していて、明治新政府により回収され新貨幣単位(圓、銭、厘)に統一された。当時は全て印刷・鋳造する必要があるため大変な労力でしたが、現在はデジタル通貨で対応できるためシステムを構築・運用するだけです。問題は基軸通貨を持つ大国の同意が得られるかで、まず覇権争いするアメリカ・中国は拒否すると思いますが、台湾問題も現実味をおびている中で、アメリカは対中国のあらゆる面で手をこまねいている状況です。地球統一通貨が中国の暴走を止める唯一の役割を担うことになれば、アメリカは必ず地球統一通貨の実現を目指すことになります。加盟条件に従えば莫大な統一通貨が国に入るのですから、中国の支援・借金により中国支持にまわっているアフリカ諸国も加盟することでしょう。最後まで中国は抵抗すると思いますが、加盟国の国・企業の国際取引を統一通貨に限定してしまえば、中国は第三国で統一通貨に替えなければ決済ができなくなります。中国を支持する国も少なくなり加盟せざるおえない状況になるでしょう。そういう流れを作る事が必要です。とりあえず法定通貨を自国通貨と統一通貨の二本立てにすれば良いのですから、空港で両替をする必要もないし、企業も外国通貨の為替レートにより生じる益や損が発生しないので、安定した経営戦略が築けます。まずはG7で秘密裏に草案を作り、G20で地球統一通貨を議題に上げて欲しいと切に願います。
長くなりますので地球統一通貨についてはメインメニューで専用ページを作りたいと思います。
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